絶望の世代といわれている世代が日本に存在しているのをご存じでしょうか?
- 報われない
- どん底
- 手を差し伸べてくれない
こんなネガティブな言葉がとても似あう絶望の世代。
それが、就職氷河期世代です。
私も、就職氷河期世代です。
当然ですが、私も友人達も先輩達もまともに就職できている方が不思議な状況でした。
とにかく不景気な日本の社会に突然放り出されてしまったのです。
そんな就職氷河期世代のあるあるをお伝えしようと思います。
平成生まれの皆さんからは想像もできない、驚くべき内容になります。
もしよろしければ、楽しんだり悲しんだりと共感しながら読んでみて下さい。
目次
1,新卒採用されないのが当たり前
「新卒採用?そんなものは幻想です。」
私の周りで新卒採用していた友人は、たったの2人でした。
仲の良い友人6人中2人。
私も含めると7人中2人になります。
現在では、あえてフリーターになって勉強をしたり、夢を追ったりする人もいます。
就職氷河期の時代は、勉強をしようと考えていたり夢を追っている人ではなく、ただただ就職したい新卒の若い彼ら彼女らですら不採用の連続。
新卒採用されるだけでも、周りから喝采と称賛を浴びるような時代だったのです。
2,非正規雇用になるのが当たり前
就職氷河期世代あるあるの中でも、新卒採用されない流れから非正規雇用になってしまう人が多いというのもあります。
「取り敢えず派遣社員で働いてみるよ。」
「新卒無理だったからバイトしながら資格の勉強さ!」
「まあ非正規でも給料貰えるしね。」
本当に氷河期世代は非正規雇用が当たり前でした。
非正規雇用でも給料は貰える。
給料は貰えるけれども、安定している状況ではないので正社員としての仕事を探す。
正社員としての仕事を探すけれども、どこの企業も非正規しかほとんど募集をしていない。
取り敢えずは非正規でも収入があり、食べていくことができるからしばらくは様子を見よう。
という流れで時が経ってしまい、40代や50代になっても非正規雇用の低所得で苦しんでいる氷河期世代が多いのです。
非正規雇用が当たり前で、正社員が貴重な時代。
そんな時代だったのです。
3,就職先は全てブラック企業
就職氷河期あるあるの中でもこれは当時当たり前のことでした。
就職先が全てブラック企業という当たり前の現実。
世間はとても不景気でした。
不景気でしたので、余計な経費はかけられないのが当然。
そうなってくると企業が特に経費を抑えるのが人件費です。
人件費を抑えるために、多くの人が正社員ではなく非正規雇用の契約社員や派遣社員として勤務していたのです。
正社員として運良く採用されたとしても、ブラック企業がほとんど。
氷河期時代の就職先は全てこの様なブラック企業
- 週の休みは1日だけ
- 年末年始やお盆の休みなど長期休暇は無し
- 基本給が最低賃金すれすれ
- 年棒制にされたりと残業代の支給が無し
- 2人必要な仕事を1人でやるのは当たり前
- ボーナスや退職金が無い
私も週休1日で働かされていました。
非正規雇用でしたのでボーナスも無し、退職金も無しです。
正社員で何とかその当時就職できた友人も、基本給をとても低く設定されてボーナスが少ないと嘆いていました。
あの当時の不景気な2000年代は、本当にこれが当たり前だったのです。
4,1人採用の求人に30人応募
1人採用の求人に、20人や30人応募してくるのが当たり前。
信じられますか?
たった1人の採用求人に対して、物凄い倍率になっていたんです。
これも、就職氷河期あるあるの今では信じられない話です。
例えばです。
テレビ局のアナウンサーや大手上場企業の人気商社などの求人などでは、倍率が高いのはとても良く分かる話です。
ミュージシャンやスポーツ選手なども、プロになるのは一握り…物凄い倍率なわけです。
けれども、地方の中小企業や零細企業の求人にも、物凄い人数の応募があるのが氷河期の2000年から2006年頃。
私「あのさ~。A君の会社、ハローワークで求人出していたよね?応募しよっかなと思ってるんだけど。」
A君「あぁ~…あの求人ね。もう終わっちゃった。」
私「あちゃー!決まっちゃったんだ。それにしても求人出してすぐだったじゃん。」
A君「それがですね~。1人採用の求人に20人も応募が来ちゃって、結局求人自体を止めちゃったの。」
私「20人!?マジ…」
あまりの応募者の多さに、友人の働いている中小企業では対応ができず、人事担当者である社長の奥さんが採用自体を止めてしまったそうです。
裏を返せば、採用してもしなくても結果として業務的には困らないから採用活動を止めたともみれるわけです。
「だったら最初から採用活動しなければいいじゃないか!」
ごもっともですね。
とにかく、あの就職氷河期時代の2000年からの数年間は、この様な状況が当たり前でした。
5,履歴書購入費や交通費などで無一文
就活貧乏。
こんな言葉があります。
転職貧乏という言葉でもいいかもしれませんね。
これは、実際にあった話です。
友人「もう今月で11社目の面接なんだよね。」
私「大変だね~。」
友人「東京都内の企業に応募しているから電車で面接行くんだけどさ、電車賃だけでもかなり負担なんだよね。」
私「確かにそれは大変だよ。電車賃は出してくれないの?」
友人「企業によるかな~。ただ、履歴書や履歴書に貼る写真は100%自分持ちだしね。」
私「だよね~。」
友人「失業して彼女から愛想をつかされてから3カ月。そろそろ50社近く応募しているよ。」
私「マジで!?」
友人「就活にも経費が掛かるから、貯蓄がどんどん減ってきてる。就活貧乏だよね。」
この私の友人は、本当に就活のためにお金がどんどんと減っていき、生活が苦しくなってしまったのです。
就職氷河期世代に良くあるのが、この履歴書購入費や交通費などで生活苦になることです。
無一文になってしまい、お金を都合してもらうことも良く合った時代です。
非正規を脱出したいにもかかわらず、その活動のために非正規を向けだせなくなってしまうループにハマってしまう。
氷河期世代あるあるの出来事でした。
6,バブル世代が憎い
氷河期世代あるあるの中には、バブル世代が憎いという人もいます。
「良い時代に生きたからって調子にのりやがって!」
「時代が悪かったね~なんて慰めの言葉いらないんですけど?」
「バブルの話ばかりしていないで働けよ…。」
バブル世代と氷河期世代を比べると、確かにとてつもない格差があります。
バブル世代のあるある
- ブランド志向
- 消費することが好き
- 会社のタクシー券で帰宅
- ファッションが派手
- 遊びも派手(ジュリアナなど)
- 就活時に企業から接待を受けれる
- 車は高級車
- 月に1回の海外旅行
この様な話を聞いてしまうと、氷河期世代からしてみれば恨みたくなる気持ちも分かります。
一気に就活時にどん底に落ちた世代が氷河期世代。
ロストジェネレーション世代ともいわれていますね。
適当に仕事をしても、高い給料が貰えていたバブル世代。
それとは逆に、何10社もの企業面接を受けて、ようやく就職できた会社での待遇が最悪。
長時間労働は当たり前で、給料もとてもじゃないけど納得できない。
この様な環境が当たり前だった氷河期世代からしてみれば、バブル世代に対して憎いという感情が芽生えるのも不思議ではありませんよね。
7,資格取得に躍起になる
就職氷河期世代は、まともに就職ができなかった世代です。
運良く就職ができたとしても、ブラック企業である場合がとても多かった世代です。
そこで多くの非正規雇用者が誕生してしまったわけです。
そんな非正規の人や、ブラック企業に就職してしまった人達の多くが資格取得に躍起になりました。
「国家資格を取って人生一発逆転だ!」
「資格さえあれば正社員になれるかも?」
「独立開業系の資格を取得して起業するしかない!」
この様に、資格で人生を変えようと考えている人が多かったのも氷河期世代あるあるです。
そんな私も資格で人生変えようと、当時は物凄く考えていました。
人生変えるために目指した資格一覧
- 行政書士
- 社会保険労務士
- 職人系の資格
- 電気工事士
- CAD技術者試験
どれも難しく挫折しました。
実際に受験したのは、職業訓練校に通っていたときに学んでいた、電気工事士とCAD技術者試験。
けれども、自分自身がそれほどやりたいことではなかったということと、適性が無かったため当然落ちました。
資格取得以外にも、国家公務員の試験勉強などもしましたが挫折。
結局現在は、資格がなくともホワイト企業で働いています。
同じ氷河期世代のある友人は、今現在でも資格を取得することに躍起になっています。
難関資格取得に躍起になり続けて、非正規雇用状態のままというあるあるです。
8,30代まで正社員に慣れない人が多数
「もう33歳になっちゃったけどアルバイト。」
「派遣社員辞めてから引きこもって1年です。」
「契約社員しか経験がありません~。」
18歳の高校卒業時や大学卒業時の22歳。
その新卒時に正社員としての就職ができず、30代までに1度も正社員として働いたことがない人が数多くいた時代。
就職氷河期世代あるあるの中でも、とても深刻なあるあるです。
1990年〜2000年代のバブル崩壊以降に就職活動をした人達の多くがこれにあたります。
「いやいや流石に10年間とか正社員として働いていないってありえないですよね?」
これが実際にあり得るのです。
派遣社員というものが多く出始めたのも氷河期の時代です。
だからこそ不景気も相まって、数多くの人が非正規になってしまいました。
私自身も、ようやく正社員になれたのは33歳のときです。
私の場合は正直特殊です。
WEB系の仕事で個人事業として頑張っていた時期が5年ほどありましたので、その期間を引いても専門学校を卒業してから8年間くらいは非正規雇用一本でした。
女性の友人などは短大や大学を卒業しても、結婚するまで非正規でしか働いていなかった友人もいます。
高校を卒業してから現在まで契約社員でしか働いていない中学の同級生もいます。
20代で非正規雇用から抜け出し、正社員として働ければ御の字の時代。
それがブラック企業であってでもです。
氷河期世代の特に問題視されているあるあるです。
9,派遣労働が大々的にスタートした時期
派遣労働者が増えたのも、この氷河期の時期でした。
増えたというよりも正社員になることがとても難しかったので、やむなく派遣社員として働いている人がほとんどでした。
「取り敢えずアルバイトよりも給料が高いから派遣でもやってみるか。」
誰もがそんな感じで派遣社員になっていたのですが、そこから抜け出せずにズルズルと人生を過ごしてしまった人が多い氷河期世代。
ちょうど氷河期の中でも2000年頃に就職活動や転職活動をしていた世代は大変でした。
派遣労働が本格的に大きな市場になってしまったのです。
人材派遣は1986年7月の「労働者派遣法」の施行から始まりました。
意外とバブル崩壊前から始まっていたのです。
始めは専門的な業務13業種のみだったのですが、それから様々な業種で規制緩和がスタート。
その中でも特に大きな規制緩和が2004年の「製造業の派遣解禁」です。
製造業で働いている人の8割は、派遣社員何てこともざらになってしまいました。
この派遣社員という働きかたが本格的にスタートし始めたことによって、就職氷河期世代は40代になってしまった今も多くの人が非正規雇用で働いてしまっているのです。
以前に働いていた職場のパートさんのお兄さんは、50歳で期間工として全国転々としながら数十年働いているそうです。
結婚もできずに安定からも程遠いけれども、本人は1人なのでこれで十分だと感じているそうです。
バブル崩壊後の不景気に直撃したこの派遣労働という新しい働き方が、さらに氷河期世代を苦しめることになってしまったあるあるの1つです。
10,職を失うことが日常
バブル崩壊後の1995年から2006年頃までというのは、本当に景気がとても悪かったです。
さらに2008年のリーマンショックで回復傾向だった景気が、再び下降線をたどってしまったという苦しい期間でした。
私自身もかなり長く非正規でしたので、気持ちはよく分かります。
なんとか就職できた会社は安月給。
知り合いから紹介された会社は長時間労働のブラック企業。
何十社も企業の求人へ応募するも全て不採用。
契約社員のまま結婚してしまい、とにかく必死に正社員としての仕事を探していた2010年ころもまだ景気が悪く、2013年に正社員へ転職できるまで3年間は契約社員として妻子を養っていました。
この様な不景気の時期が長く続いた2000年から2010年くらいの10年間ですが、職を失ってしまうことも多くありました。
職を失ってしまう理由
- 倒産
- 事業縮小
- リストラ
「会社が倒産しちゃってさー。しかも2回目。」
「採算合わない事業を縮小だってさー。」
「今日、会社からリストラされてしまいました。」
氷河期には、これらのことが身近にありました。
私もリストラにあったことがあります。
友人も勤務している会社が倒産してしまったこともあります。
誰もが職を失ってしまう恐怖が身近に合った。
そんなあるあるが日常に存在していた時代だったのです。
まとめ
氷河期世代あるあるの10選をお伝えしてきました。
いかがでしたでしょうか?
氷河期世代のあなたは、そうだったなぁと懐かしく思ったのではないでしょうか?
また、それ以外の世代の方々は、人出不足の時代には考えられないようなことが起こっていたんだなと感じたのではないでしょうか?
私の友人にも数人、40代にも関わらず現在も非正規雇用で働き続けています。
「自分はダメ人間だから…。」
ネガティブな思考で生き続けています。
現在も非正規で働き続けている氷河期世代のあなたへ。
チャンスは十分あります。
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